「大垣夜行」のなれの果て

「富士・はやぶさ」の陰に隠れて、3月14日のJRのダイヤ改正で、快速「ムーンライトながら」の臨時列車格下げが決まっています。
この世界で臨時列車格下げされた列車は、ほとんど数年で廃止されるのが常です。
元をたどれば「大垣夜行」と称された東京-大垣間の普通列車
さらにさかのぼれば、1968年まで走っていた、東京-大阪間を走る普通客車列車でした。
この列車は本来、1968年で廃止する予定だったところ、存続を望む利用者の声が多く、
国鉄総裁の決断で、大垣打ち切りと電車化という形で一転存続した、という列車です。


正直私は「ムーンライトながら」に乗ったことがないので、あまりこの列車への思い入れはありません。
同型の車両には東海道線の「ホームライナー」で乗ったことがありますが、
特急車なのにオープンデッキで、スタイルはともかく居住性ではハテナを付けざるを得ない電車でした。


コ○ケの時期とか18きっぷの時期はそれはそれはスゴいらしい、と見聞きすることはありますが、
実際にこの列車に乗った複数の友人・知人から聞いた限りでは、客層という点では……と言う感じです。
まぁはっきり言えば、女性一人で夜行で移動するとして、「ながら」と夜行バス、どちらがいいか?と訪ねられたら、
さすがに鉄道好きな私でも、バスと答えざるを得ないでしょう。
「ながら」に女性専用車や専用シートはないし。


かつて、国鉄総裁の決断でこの列車の前身の列車が残されたときとは、色々な意味で時代背景が違いすぎます。
交通機関もいくらでもありますからね。
18キップ時期やコ○ケの時に混む、といってもその程度のことで、
途中で乗客の入れ替わりのある列車に比べ、防犯の観点では、よっぽど妙な人が乗らない限りバスが有利なのは否めません。


このことはつまり、「新しい車両を入れたところで、夜行列車復権はない」と言うことの証左に思えてなりません。


ブルトレに関しては思い入れたっぷりですが、「ながら」については近所を走ってる割になじみが薄い故に、
そしてあまりよからぬ話を聞いているだけに、冷たい文章になってしまいました。
ともあれ、臨時列車になっても、できるだけ多くの日に走ってもらえれば…とは思っています。
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