夢はレールの響きとともに

先週末、法事で九州へ行っておりました。
金曜の夜発の寝台特急はやぶさ」。
既に一部マスコミで報じられてますが、来年3月のダイヤ改正で「富士」とともに廃止されることが決定しているようです。
おそらくもう乗る機会はないだろうと、新幹線や飛行機より高いのは承知でA寝台個室のチケットを取りました。

名古屋駅4番ホームの発車案内。熊本行「はやぶさ」と大分行「富士」が門司まで併結運転。
かつては東京や関西から九州へ向けたくさんの寝台特急が運転されていましたが、
飛行機や新幹線、夜行バスなどに押されて次々と姿を消し、元々はそれぞれ単独の列車だった「はやぶさ・富士」を残すのみです。

昭和の匂いを放ちながら、寝台特急はやぶさ・富士」、堂々の入線でございます。
昭和も昭和、大半の車両が1970年代製造。


A個室の室内。
ソファー兼ベッドと、窓際にはテーブル兼洗面台(テーブル上面を奥に倒すと、洗面台が出てきます)。
決して広くはありませんが、寝台料金は13,350円(運賃、特急料金は別途)。
ちなみにB寝台の個室もありまして、こちらは洗面台は共用になる代わり寝台料金は6,300円。
個室でないB寝台と料金は変わらないので、B個室の方がコストパフォーマンスは上です。
どっちにしろ飛行機の早期割引やバスに比べれば相当に高価ですが。

手前が「はやぶさ」(1〜6号車)。奥が「富士」(7〜12号車)。
かつてはそれぞれが単独で、食堂車も組み込まれた十数両編成の長い列車でした。

朝の瀬戸内海。
島のあたりに映りこんでるのは、私のカメラです。


さて、「はやぶさ・富士」は、機関車が客車を引っ張るという、今の日本では少なくなった方式の列車です。
東海道山陽線と九州内の電気方式の違いなどから、下関と門司で機関車交換をします。
両駅での停車時間は必然的に長くなるので、写真撮影には絶好のチャンス。
…ですが。
皆さん同じことを考えるもので、さきの廃止報道の影響もあり、下関駅ホーム先端は人だかりで写真撮影どころではありませんでした。
そこで、以下の3枚は3年前に乗ったときのものを。

東京からひいてきた機関車を切り離し…


関門トンネル用の機関車にチェンジ。


トンネルを抜け門司駅に停車。ここで再び機関車交換。
ここからは今回の写真に戻ります。

この機関車とは1駅でお別れ。




九州内はこの赤い機関車が青い客車をエスコート。
この門司では「はやぶさ」「富士」を分離します。
前方の「はやぶさ」が一足先に熊本へ向け出発。
「富士」には別途待機していた機関車が連結され、大分へ向かいます。

目的地には無事、定刻で到着しました。
この姿もあと数か月。
寂しいと思う反面、やむを得ないという思いもあります。
最後の日まで、何事もなく任務を全うすることを願ってます。


帰りは博多から新幹線で帰ってきました。


はやぶさ」「富士」について詳しくは、以下のページをご参照ください。
はやぶさ(列車)
富士(列車) (ともにWikipedia)
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