true blue〜誰がブルートレインを蘇生しうるか??(えぴろーぐ)

futashizuku2009-02-19

殺伐としたタイトルであれこれ書き散らしましたが、最後にヨタ話を。
ホントはブレイクタイムとして真ん中に持ってこようと思ったんですが、車両使用料云々という話があったんで、
これから書こうとしていることを真ん中に持ってくると話が混乱しかねないので。
気楽にお読みください。


鉄道会社…都だの市だのの公営企業も含めて…と一言で言っても、いろいろな事業形態があります。
鉄道事業法」という法律には、次のように規定されてます。

第二条  この法律において「鉄道事業」とは、第一種鉄道事業第二種鉄道事業及び第三種鉄道事業をいう。
2  この法律において「第一種鉄道事業」とは、他人の需要に応じ、鉄道(軌道法 (大正十年法律第七十六号)による軌道及び同法が準用される軌道に準ずべきものを除く。以下同じ。)による旅客又は貨物の運送を行う事業であつて、第二種鉄道事業以外のものをいう。
3  この法律において「第二種鉄道事業」とは、他人の需要に応じ、自らが敷設する鉄道線路(他人が敷設した鉄道線路であつて譲渡を受けたものを含む。)以外の鉄道線路を使用して鉄道による旅客又は貨物の運送を行う事業をいう。
4  この法律において「第三種鉄道事業」とは、鉄道線路を第一種鉄道事業を経営する者に譲渡する目的をもつて敷設する事業及び鉄道線路を敷設して当該鉄道線路を第二種鉄道事業を経営する者に専ら使用させる事業をいう。
(以下略)


気楽に読めと言いつついきなり法律を持ってきてしまい申し訳ありません。太字は私が勝手に指定しました。
まず「第一種」を飛ばして「第二種」から。
「自らが敷設する鉄道線路以外の鉄道線路を使用」するケース。
つまり線路は借り物です。
代表的なケースが、JR貨物。貨物列車の走る線路の多くは、実はJR旅客会社が所有しているので、そこを借りて運行しているわけです。
ちなみに、昨日書いた新幹線やブルトレの例はこれに当てはまりません。
山陽新幹線に入ってくるJR東海N700系の場合、JR西日本JR東海の「車両」を借りて、「自社の列車」として運行しているだけです。
あるいは、「東京メトロに入ってくるJR東日本の電車」も同じことです。東京メトロ内ではあくまで「東京メトロの列車」です。
「第三種」
これは、「線路等のインフラは持ってるけど列車運行は他社」というケース。
例えば成田空港へのアクセス鉄道。JR東日本京成電鉄がターミナル地下へ乗り入れてますが、あのアクセス路線は「成田空港高速鉄道」という三セクが所有。
JRと京成はこの区間は「第二種」事業者として線路を借りて乗り入れています。
「第一種」はそれ以外のもの。
線路も列車運行も自社。最も単純なケースです。
例外的な特殊なケースもあるんですが、ここでは省きます。


さて。問題はこの中の「第二種」。
関係法をいろいろ当たってみると、例えば「JR九州」が東京−下関間の「第二種鉄道事業」の認可を受ければ(本州3社が同意するかどうかは別として)、
東京−九州間を直通し、かつ運行主体は全線に渡ってJR九州、ということも理論上は不可能ではないような気がします。かなり強引な解釈ですが。
東京から九州へ貨物列車が走っているのと同じことです。
JR各旅客会社の運行地域については、 「日本国有鉄道改革法」第6条2項(法令データ提供システム)が一応根拠になってますが、
地域割りについては「主として当該各号に定める地方において」と定めているだけで、意外に曖昧です。
実際、東海道・山陽新幹線のような例外もありますし、
JR東海が自力でリニア中央新幹線を造るといっていますが、少なからず影響を受けるであろうJR東日本は今のところ黙認してるようですし。
そもそもこの規定、「国鉄」から「旅客鉄道事業」を6つの会社に分割して引き継がせる、というだけの規定であって、
その後6つの会社がこの規定の示した地域割りに未来永劫縛られる、ということではないのかな、と。
すみません。法学部出たくせに法律は苦手です(笑)。法律じゃなくて政治学学びたかっただけです(言い訳)。
それはともかく、実際は要員配置も各所に分散させなければならないので、1000km以上の列車をただ走らせるためだけに二種事業の認可なんて普通の経営者なら考えるはずもないんですけど。


で、(ここから先を書きたかったんです)さらに理論上のお話を拡大すれば、ですが、JRでも既存私鉄でもなんでもない会社が、
(もちろん事前に関係各方面への根回しは必要でしょうが)「第二種鉄道事業」の認可を国交大臣から受け、JRと合意できれば、
JRの線路を借りて鉄道事業に参入し、自らの列車を運行できうる、と解せます。あくまで「理論上の」話です。
有名な「オリエント急行」も、この手の列車でした。


つまり、私が処分に困るくらいの金とある程度の政治力を持った物好きな大富豪なら、廃車になるブルトレ客車と機関車を買い取って改装し、
「第二種」事業者を立ち上げて、好き勝手な列車を造って北海道へでも九州へでも運行できる、と(笑)。
デザインプロデュースは水戸岡鋭治先生におねがいしよう、とか、
食堂車はありそうでなかった中華飯店なんてどうだ、とか、
妄想が果てしなく広がります(笑)。
ま、道楽を事業にして成功した人なんてほとんどいません。Nゲージ走らすのと訳が違うから(笑)。
あいにく私は大富豪でないので、おとなしくNゲージで我慢します(笑)。


以前、中古模型店でジャンク品のブルトレ客車を見て、これをベースに大改造しトワイライトも裸足で逃げ出す超豪華寝台特急造ったら面白いかな、
と脳内設計だけ先行させていた記憶があります(笑)。
愛称だけは決めてました。「Inter-island Express NOCTURNE」。夜想曲
バブルのあだ花とも言える「夢空間」に刺激を受けてたのかも知れません。
当時、Nの完成品で「夢空間」が発売されるなんて想像もしてませんでした。


と、最後にこんなヨタ話で、列車は車庫に入りました。
おつきあいありがとうございました。
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