君のしぐさ思い返す 動くすべて 時間がたたずむ
どうしても避けては通れない部分で、
何をどう書くか考えながら、二日空いてしまいました。
あれは2003年12月…上旬から中旬にさしかかろう、という頃でした。
ある噂が流れました。
ネット上の噂なんて、すぐに広まります。あるいは誰かが意図的に広げていることも…
とある芸能情報サイトに、「ZONEのTAKAYO、年内で脱退」という、芸能ライターの記事が出ました。
本家のサイトはもう残ってませんが、キャッシュを見つけました。→ こちら
・12月26日のMステスペシャルで、TAKAYOが脱退を発表する
・この『事実』の流出元は、ZONEの所属する「ソニーミュージック」関係者
・進学は表向きの理由、実際には「ZONEがアイドル主体になってしまっていること」、
「ZONEのツアーなどイベントの曲順、動き等、全てTAKAYOと事務所社長がやっていること」、
「アーティスト主体でいきたくても、『どうせ何も出来ないのだから、私たち(スタッフ)の言う通りにしていろ』と言われる」から
・事務所の社長が「音楽をまだ楽しめるうちに、ここ(芸能界)から脱出しなさい」と言ってくれ、脱退が了承された
まぁ、内容はそんなところです。
正直私がこの噂を知ったとき、今ひとつ理由に説得力がないというか、所々つじつまが合っていないようにも感じましたが、
かえって中途半端なリアリティが気持ち悪く思えたのも事実です。
ガセネタ流すんだったら、たとえば「某むすめ。解散 へ」とかの方がはるかにインパクトは大きかったでしょう。
あくまで「へ」としておけば、逃げ道作れますから。
でもこの記事には、一見変なところもあるけど妙にリアルな感じがして、割と信憑性があるのかな…と思わされて、
しばらく…といっても2〜3日でしたが…不安を感じながら過ごしていました。
やがて、公式発表。朝の情報番組でも、スポーツ紙でも、TAKAYO脱退が報じられました。
TAKAYOはNHK紅白でZONEを「卒業」(ZAKZAK バックナンバー)
「(11月)27日にTAKAYO、両親、事務所の3者で話し合った結果、本人の意志を尊重し、12月31日をもって契約を終了することで合意した。」
この「11月27日」がどんな日だったか。
実は、2003年「紅白歌合戦」の出場歌手発表の日だったんですね〜。
偶然だったのか、それとも…?
竹内美保さんのインタビューで、TAKAYOは「true blue」について「キラキラしすぎている」と、
「僕の手紙」については「ここに自分はいない」と、そう表現しています。
最終決断へ向けて、実は春の段階から少しずつ歩き始めていたのかも知れません。
他のメンバーと違う道を、誰にも気付かれずに。
ただ一方で、夏ツアーの大阪で体調不良のためセットリストを変更せざるをえなくなり、
ツアー写真集に載ってたノートで、「今度のライブで3倍にして返す」とも記していました。
微妙にブレ動いていたのかも知れません。
ただ少なくとも、夏のツアー後、11月27日までの間になにか、きっかけがあったのでしょう。
大きく方向を変える分岐点が。
TAKAYO脱退についてはdear re:zoneさんが多角的に考察されておりますが、私としてはあえて深入りはしません。
ただ、ひとつだけ。
どうして、「ソニーミュージック」の人が、「このタイミングで」「この内容の」情報をリークしたんだろう、ということを考えてしまいます。
先の記事を読むと、大方の人は思うでしょう。「ランタイムは何やってるんだ、何考えてるんだ」、って。
アーティストと事務所とレコード会社の関係については余りよく知らないので、あるいは的外れなことを言ってるのかも知れませんが、
「そう思わせるため」にあえてリークした、としたら…?
secret baseのときの「中央」と「地方」。
最終的には、中央集権なんです。この国は何事も。
魑魅魍魎が跋扈している「ギョーカイ」。
誰が正しくて誰が間違ってるのか、そんなことは誰にも分かりません。
12月31日。9時前ぎりぎりにNHKホールのステージに立った、ZONEの4人。
どこか吹っ切れたようなTAKAYO。
不安が表情ににじみ出ているMIZUHO。
既に曲後半で目に光るものをにじませていたMAIKO。
そして、前をしっかり向き、堂々と歌いきったMIYU。
1人と、3人。すでにそれぞれが、新しい一歩を歩き始めていたことだけは間違いありません。
- 作者: 竹内美保
- 出版社/メーカー: ソニーマガジンズ
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 35回
- この商品を含むブログ (11件) を見る