風が時間とともに流れる

2ndシングルの売れ行き不振で、勝負所となる3枚目。
いや、たかがデビューして数か月、と言ってしまえばそれまでですが、
MIZUHOは「ここから」のインタビューで、「3枚目で売れなかったらどうのこうの」と言われた、と。
主語は明らかではありませんが、おそらくレコード会社でしょう。


「secret base〜君がくれたもの〜」。
「ここから」での竹内美保さんの言葉を借りれば、「中央」と「地方」の温度差があった曲。
「中央」(=言うまでもなく、ソニーミュージック)はこの曲のリリースに難色を示していたそうです。
作詞・作曲:町田紀彦
ランタイム専属の、中央では無名に等しい町田さんの曲、という点で色眼鏡を通していたのかも知れないし、
あるいはまだ、バンドル路線にこだわっていたのか、
そのあたりは分かりません。


一方の「地方」(=ZONE、そしておそらくランタイムも)は、この曲に自信を持っていて、
どうやってかは知らないけど、「中央」を説き伏せて、リリースにこぎ着けます。
運良く、シリーズ最高視聴率を取った「キッズ・ウォー3」の主題歌というタイアップを勝ち取り、
初動こそふるわなかったものの、その後の「Mステ」効果、そして年末の各種音楽特番を通じて、ZONEの看板的大ヒット曲になり、
また、「バンドル」から「バンド」への一歩を踏み出す曲ともなりました。


…のはずが、次の「世界のほんの片隅から」では一転、インディーズ時代以来となるダンスナンバー。
これではまさに「北のSPEED」。
自分たちの原点を披露したかった、ということもあったのでしょうが、
神話時代を知らない多くの聴き手に多少なりとも混乱を与えたことでしょう。
インタビュー記事を読んでも、なぜダンスナンバーだったのか、はっきりした理由付けは分かりません。
11月にリリースされたこの曲も、年末の音楽特番で流れまくった「secret base」にかき消されてしまった感もあります。


年が明け、ファーストアルバム「Z」、5枚目のシングル「夢のカケラ…」同時リリース。
個人的なことを言えば、私が最初に買ったZONEのCDが、この2枚でした。
夢のカケラ…」で再びバンド路線へ回帰。
バンドとしてのさらなる成長を一ファンとして楽しみにしていましたが、
思えばこの年の春頃から、少しずつ歯車がおかしくなっていった…少なくともその萌芽はあった…
今にして思えば、そんな感じがします。

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